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ひとの無限の可能性を信じる

NVCは「いのちの言葉」。亡くなった人とも和解できる

「いのちの言葉」ってなん

まほうつかいになる以前は、経営者やプロジェクトマネージャーとしてビジネスの前線でつっ走っていました。頭の回転が速すぎて(早とちりも多くて)、行動力がありすぎて(思い込みで飛び込み)、KPIでの判断が素早く(決めつけが強く)、冷酷なところがありました。
手持ちの時間に比べて、圧倒的にやりたいこと、やるべきことが多すぎる状況で、家庭にもヒビが入ります。
そんな時に出会ったNVCの魅力は、自分を大切にしながら相手も大切にできる一挙両得なところ。
今では、明るく自分のしたいことを伝え、わだかまりなく誰とでも協調していけるようになりました。NoはNoと伝えられるようになります。暴力的な衝突なく。

使えば使うほど楽しく楽になるところは、まるで料理のよう。
NVC歴3年目には、カリフォルニアの「リーダーシッププログラム(通称LP)」に参加しました。
料理で言えば、フランスの料理学校に留学する感じでしょうか?

「いのちの言葉」は旨味のようなもの

それまでに日本で、NVCはコミュニケーションテクニックであるのみならず、「いのちの言葉(language of life)」である、と聞くことが幾度かありました。その時は「ふわっとしているな」と思っていました。
LPで世界中からの実践仲間たち、人間力とコミュニケーション力と場の変革力が高度に高いトレーナーたちとコミュニティとして10日暮らすことで、「language of life」を体で味わいます。
難民だったり性的虐待を受けていたりとドラマになりそうな悲劇を抱えている人も多く、どんな環境に暮らしても、この「language of life」だけでつながることができる。その確信が、私がNVCを使い続けている源流です。

「旨味(うまみ)」って、定義で伝えることは難しいけれど、味わってる時に「これ」とわかるもの。
そんな感じで、直感というか体でビビッと「気づく」感じです、language o f life.

「いのちの言葉」が使えると?

3年前のあるお盆の夜、爪を切っていたら、急に「気づき」がありました。
これは、「いのちの言葉」で生きはじめるとたまに起きる現象です。
わかりやすいかもしれない事例なので、軽くシェアします。

私は30代半ばで、夫の留学に伴い、産んだばかりの赤ちゃんを連れてパリに越しました。
数ヶ月たった頃、父がすい臓がんで余命3か月の申告を受けます。
とにかくすぐに帰国すると、やつれて極度な低体温の病体の父がいました。
それが、生きている父を見た最後になります。

心配しつつもパリに戻り数週間後、父の葬式のためにまた帰国。
ストの多いフランスでも、大規模のデモのタイミングとかぶり(涙)飛行機が飛ばなそうなピンチの中。
ひとりでゼロ歳児連れて10数時間フライトは精神的にも肉体的にも大変でした。
実家のある京成電鉄の、各駅停車しか止まらない小さな駅につくと、改札にポツンと母が待っています。やつれている。

簡単な挨拶もそこそこに、母は荷物を奪い取るようにもち、高速でスタスタ家に向かいます。
ついていくのがやっとなスピード感。話すどころじゃありません。

昔から、人を置いていくよね。愛やつながりよりも効率重視だよね

という母へのステレオタイプが作動します。
母は、お金のない中、一代で起業し大きく事業をしていた実業家で、そのワンマンさに娘としていつも切れていました。
「父が死んで娘がパリから赤ん坊連れてやっと帰ってきたのに、会話もなし? ほんっとマイペースなんだから。なんでも効率性かよ。」
と、私はベビーカーを押しながら怒りと不満がありました。
その1年後に母も亡くなり、そこから8年の間、怒りと不満は残っていました。

その夏の夜、爪を切りながら。
急に「母は泣いてたんじゃないかな」と思ったのでした。
安堵や悲しみや、もしかしたら私へのいたわりや感謝で。

2017.08.14のことでした。

昔から、人を置いていくよね。愛やつながりよりも効率重視だよね

という母へのステレオタイプ(エネミーイメージ)が解けた瞬間でした。
翌日は終戦記念日。私の怒りと不満は溶けて、明るい朝を迎えました。

NVCは、メガネを外して、人の美しさを素で味わうツール

ここに至れたのは、「いのちの言葉」をいきはじめ、「ニーズ」というコンセプトをしったことから。
母を表面的な行動のみ見て断罪するのでなく、心でつながることができるように「わたしが」なったからだと思います。

起きること自体はニュートラル。母は母なりに一生懸命生きていただけ。
決めつけが強く冷酷だった私「が」母とつながることができなかった。

母に対して「私の側(がわ)に正義があって、あなたは人間として間違っている」とやり続けていたと思います。

人は生きながら出会う(手痛い)経験を通して自分を守るためにメガネをかけ始めます。
そのメガネの色で、人との関係性が脚色されます。思い込みです。
NVCは、そのメガネの汚れを拭いたり、メガネそのものを自分が欠けていたことに気づいて外していくような作業。
そのメガネは自分のアイデンティティと一体化していることもあるので、気づくことも外すことも勇気がいります。
そして、外した時、世界は無防備で美しいものです。

書きながらまた泣けてきました。
「ニーズ」だけで、両親とつながれていたら、どんな家族だったかなー。
曲者ぞろいの家族だったので、生き延びるのが精一杯だったけど。
(2019.03.25 母の誕生日と父の誕生日の間の日に)

「ニーズ」についてはこちらを

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