ギフト”エコロジー”とギフト”エコノミー”の違いをイラスト解説|ギフトエコロジー編

イベントの対価を支払う時や、ものやサービスのやり取りをする時、「ギフト制で」「ギフトエコノミーで」「ドネーションで」というような言葉を聞いたことがありませんか?
はじめて私がその仕組みを使ったのは、29歳の頃サンフランシスコでヴィパサナ・マインドフルネス瞑想の会に参加した時でした。
金額が定められておらず、会の終わりにドネーションボックスに好きな金額を入れます。
仕事を辞めて留学中で、お金が貴重だった当時の私には、驚きとともにありがたい仕組みでした。でも「なんでだろう?」と大きなハテナが残りました。

それから15年たち、今は自分が「ギフト」という循環システムで生きています。
ギフトの定義は人それぞれで正解のない世界です。
ここでは、4年実践してきた私なりの定義を整理してみますね^^

ことの起こりは、ソーヤー海くんにギフトを叩き込まれたこと!

「ギフト」という世界観を生きるきっかけは、東京アーバンパーマカルチャー(略称:TUP)をはじめたソーヤー海くんに出会ったことです。
「TUP人生を変えるパーマカルチャーツアー」という伝説のツアーに参加したいと思って数年、やっと経営の仕事が落ち着いた2015年にスケジュールに少しゆとりが出ました。
と、ツアー募集されていたので応募したところ、それはパーマカルチャー「とギフトエコロジー」を学ぶツアーでした。
ツアーについては、greenzさんの「稼ぐことから自分を解放しよう! ソーヤー海さんに聞く、ギフト経済の次にある、ギフトエコロジーの世界」から詳しく読めます。9枚目の写真で海くんの後ろに写っている黄色い服が私です^^
13,400も「いいね」がついていて、ギフトへの関心の高さがうかがえますね。
4年経っても、その旅で起きたことを言語化することができないくらい、文字通り「人生が変わる」経験でした。
西海岸のギフティビスト(ギフト実践者)たちと生活させてもらい、惜しみない愛をふりまく人柄とライフスタイルにノックアウトされました。当時私は、年商1億5千万の企業グループを経営し、月間の家計費が平均100万円というメタボリック・シンドロームな生活をしていて、資本主義経済の中で大きなキャッシュフローのやりとりをして生きていました。
そんな私にとって、「ギフト」で生きるということを「体感」できたことは、人生でもトップ3に入るようなターニングポイントになりました。
ごくごく簡単に言うと、

世界は貨幣で回るものではない」「お金よりもっともっといいものがある

という感覚です。
・・・言葉にすると、なんて薄っぺらい(涙)
そこで、実業家としては合理性や再現性を大切にしていたので、「資本主義だけじゃなくて、ギフトでどれくらい社会が回るのか数年実践してみよう」と実践を始めました。
ほどなく経営から降り、ソーヤー海くんのマネージャーになり、ギフトに関する議論を徹底的にしながら、海くんの中にあって日々磨かれていく「ギフト」のコンセプトを吸収しはじめました。
学びは深く、驚きの連続でしたが、すでにクラウドファンディングで1,000万円近いお金を集めるなど、ギフトエコロジーを生きていても、お金が必要な時は資源が集まる、と実感しています。

ギフトは実践なので、人の数だけ定義もあっていいと思います。
ソーヤー海くんのギフトエコロジー/エコノミーと、私の考えるそれとはイコールではありません。
以下では、私独自の「ギフト」のまとめをざざっとしてみます。

私にとってのギフト”エコロジー”とは?

まず「ギフトエコロジー」と「ギフトエコノミー」の2種類の言葉を区別して使っています。
「ギフトエコロジー」とは、「広域のPay-it-forward(ペイフォワード)」と言える生態的な世界感。
ペイフォワードについては実業家の斉藤ウィリアム浩幸さんによる日経新聞の記事「他人思いやる「ペイフォワード」 無償奉仕で好循環生む 」をお読みください。事例つきで短く読みやすいです。以下、引用させていただきました。

「ペイフォワード」の仕組みはこのようなものです。AがBに与える。BはAに恩を返すのではなくCに与える。CはAやBに対して恩を感じながら、つぎの世代へより多くのことを伝えていく。やがて社会には互いを思いやり、自然に後進が育ちやすい、ポジティブな循環が生まれます。もしかするとペイフォワードの概念は理想的に過ぎると感じる方もいるかもしれません。他人から搾取する一方で、誰にも与えない人間が得をするだけではないかという疑念もあるでしょう。

しかし誰にでも人生には山の時期もあれば谷の時期もあります。たとえば来月の結婚式の準備で忙しい同僚がいます。ご両親の介護が必要になって慌ただしい先輩もいるかもしれません。入社したばかりの後輩の中には仕事に慣れず冷や汗をかく不器用な人もいそうです。彼らから見返りを求めて何になるでしょう。人生には与える一方の時期、与えられる一方の時期、どちらもあるのが当然です。

ソーヤー海くんは、自然界や「母の愛」をたとえにギフトエコロジーの無報酬性について説明します。社会のシステムや全員がペイフォワードシフトしたらあっさり世界平和が実現しそうですが、そうはならない。
海くんや西海岸のギフティビストが提唱する「ギフティビズム」の定義はこちら

The practic of radically generous acts that change the world.
根本から過激なまでに徹底的に優しくする愛の実践。それが世界を変える

そして、これを「誰彼かまわず」実践すると、即!疲弊します
この段階で「ギフトで回る世界なんて、ない」と降りる人は多いです。
私の場合は、実際、海くんと私の生活が回っていて、西海岸のギフティビストたちの活動が拡大していることから、いまだにギフトの世界を信じています。
それは所有している優良株の株価をモニターしている感覚。
決して値崩れしなくて、どんな社会変動にも影響を全く受けず、じりじり値上がりしていて、売る気のない忠誠度の高い個人株主がたくさんついてて、配当もいい株♡と捉えてます。

さて、数年にわたる試行錯誤の歴史についてはいつか書くとして、これがいまの私の暫定的なギフトの結論です。

ギフトエコロジーは、コミュニティの中でのみ機能する

イラストにしてみました。

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「コミュニティ」とは、永久にそこに属すことが保証されていて、愛を注げば注ぐほど自分も周りも場所も豊かになる信頼がある場所。
終身雇用制度や大家族のような感覚かと思います。

イラストでは、わかりやすくクレジットカードやネットワーク商法的な「会員」という用語を使ってみました(わかりやすくなっているのだろうか・・・?)
頻繁にやりとり(買い物)したりコミュニケーションすると、ロイヤルティ(忠誠度)が上がって、割引率が良くなったり恩恵がある関係性です。
あからさまなポイント制度にはなっていないものの、(仲のいい)家族や親友ってそういう「恩」「感謝」「おたがいさま」のポイントがたまっていく関係性かなと思っています。

彼らが幸せになると、わたしの毎日が直接的に幸せになる関係。

ギフトをしてみたい、と相談されるときにオススメしているのは、このやり方です。すぐに与えることで得られる豊かさに手応えを感じると思います。

ギフト・エコロジー上級編

一方!ソーヤー海くんや、海外のギフティビストが提案しているハードコアな「ギフトエコロジー」は、私の理解では以下のようになります。

img_2820.jpg

惜しみなく与え、それが自分に返ってきても来なくてもよい、という「愛の実践」というあり方です。
「ギフト」は記帳も記録もしない。
誰かに与えられることが、すでに自分の成功である、と。
こう説明すると、宗教っぽくて引かれる気がしているのと、「愛」も与えっぱなしだと疲弊するので、不特定多数の人にたいしてやるには、よっぽど自分の徳が高くないと難しいと感じています。
そして、これができると本当に奇跡的な出来事が起きたり、愛だけで生きられる無敵感があり、究極的に目指すのはここだと思ってもいます。

長くなったので、ギフトエコノミーについてはこちらに記事をわけました。

(2019.07.06 更新)

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東京アーバンパーマカルチャーに書いた記事
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コロナウイルスから人類へあてた手紙 by Vivienne Rodriguez Reich

パーマカルチャーでつくる新しい世界「カウンター・ソサエティ」